エアバッグ&シートベルト警告灯 (Fiat 500 2008)
Fiat 500 1.4 Sport 2008なんですけども、入手した時からエアバッグ警告灯とシートベルト警告灯が点いてました。赤い警告灯はすぐ止まれという感じのシビアな場合に点灯するのですが、シートベルトが物理的にできる状態でしたしエアバッグが動作しないんだなーって感じで実走には問題がないのですけども、気分的によくないですよね。パッと見の原因予想として、運転席側のシートベルトバックルが押し込まれたままの感じだったので、それが悪いのかなーって思いながら、とにかくOBD診断をしてみることにしました。

OBD診断機は色々なものがあるのですけども、私がメインで使ってるのはmultiecuscanってやつです。OBD診断についてはまた別トピックで書こうと思います。とにかく、BCM(ボディコンピュータモジュール)に繋げてエラーコードを拾ってみると、エアバッグ関係でエラーが出てました。ちなみに既に直したテールゲートロックの不安定動作ですけども、それ関係でリアウインドウワイパーやナンバープレートランプの断線も記録されてました。

あと、エンジン関係で慣性センサのエラーが出てました。調べてみると火災防止の燃料カットに使われる慣性データの通信が出来ないとのことで、実はインパネに”Fuel cut-off unavailable”と表示されていて、確かにエラーと一致してました。

そして、エアバッグモジュールの状態はどうなってるかなーって思って、通信を試みるも通信できずで、全モジュールのスキャンを試みてもエアバッグモジュールが見つかりませんでした。

色々と調べて確認するとFiat500でよくある事例のようで、エアバッグモジュールがまったく動作していないようでした。それゆえにインパネの警告灯やOBD診断でのエラーが出ていたようです。念のために、ハードウェア設定を行うPROXI Alignmentを実行したのですが、エアバッグモジュールが確認されず、取り外された扱いになりました。

その後にエンジンキーをオンにしてみると、なんとびっくりエアバッグ警告灯もシートベルト警告灯も表示されなくなりました!シートベルト警告灯も消えたのは、配線図を確認してみると、シートベルトセンサーがエアバッグモジュールに接続されているためのようです。根本の問題はそのままでまったく変わってないんですが、警告灯が出てないと気分が和らぎました。笑 ただ、インパネの左下にオレンジの三角びっくりマークは残って表示されてました。
故障しているエアバッグモジュールをどうすればいいかと色々と調べてみると修理サービスがあるようで、とにかくエアバッグモジュールを取り外しました。エアバッグモジュールは運転席と助手席の足元の間の車体に直接ねじ止めされています。助手席側足元からは何もせずとも見えてまして、下の画像の真ん中くらいにある白いラベルが付いてる部品です。

ただ、運転席側足元からもアクセスする必要があるので、フットレストのパネルを取り外します。

パネルは1本の小さめトルクスと大きめの六角ボルトで固定されてますので、すべてのねじを外します。すみません、サイズをしっかり覚えてないです。その後でパネルの後側を横へひっぱるとクリップが外れるので、あとはパネルを前側へスライドさせて前側のツメ部分を外します。

フットレストパネルを外すと、運転席側足元からもエアバッグモジュールが見えます。下の画像で青いコネクタが繋がってる部品です。

エアバッグモジュールには2個の青いコネクタが繋がってるのですが、それぞれの緑色のレバーを動かすと、両方とも簡単に外れます。

エアバッグモジュールは車体に3本の10㎜六角ボルトで固定されているので、2本は助手席側から1本は運転席側から外します。ねじはかなり錆びてるようで、注意深く緩める必要があったのですが、助手席側の2本はアクセスが簡単でした。運転席側からの1本がアクセスが悪く少し大変かと思います。ねじをすべて取り外せば、簡単にエアバッグモジュール取り出せます。

その後、エアバッグモジュールを修理業者へ送ったのですが、残念ながら修理不可とのこと。追加料金で対応できるよと言われたのですが、価格的にイマイチで自分で何とかするか!って方針変更しました。色々と調べてみると、エアバッグモジュール内にEEPROMがあり、そこに車体番号が記録されていて、過去の事故等でエアバッグが開いた等の履歴が残されるようで、簡単に新品や中古品を調達してもうまく使えないようです。そこで、EEPROMをコピーするサービスもあるんですけども、これくらいは自分でできるなーって思って、とにかく中古品をドナーとして調達しました。調べてみると新品もまだ入手可能のようです。中古品ドナーは必ず部品番号が同じものを調達する必要があります。基盤を取り出す必要があるので、エアバッグモジュールの裏蓋を開けるために特殊な5本スター形状のビットを調達にて基盤を確認してみました。

マイクロスコープを使ったりもして、基盤の表裏や電解コンデンサの状況を確認してみたんですけども、目立った損傷等はなく、これは修理不可能扱いになるのもわかるなぁって感じでした。右上のICチップがお目当てのEEPROMであることは確認できて、これからデータを読み込んで、入手した中古品に書き込めば行けるはずって情報収集や半田作業準備を進めていました。ただ、まずは届いた中古品がちゃんと動くのか確認しなきゃって思って、車体に戻してコネクタを接続して、OBD接続してみました。
入手した中古品のエアバッグモジュールは無事にスキャンで見つかり接続もできて、何もエラーが記録されてませんでした。まあ、ものの試しにPROXI Alignmentを試してみるかと思って実行してみると、なんとびっくりそのまま問題なく認識されて設定が完了しました!エアバッグや慣性センサのエラーも出ていませんでした。

試しにエンジンキーをオンをすると、正常動作としてエアバッグ警告灯が最初に点灯するのですが、エンジン掛けると消えて無事に復活したのが確認できました。同時にシートベルト警告灯も正常動作に戻りました。あと、インパネの”Fuel cut-off unavailable”も出なくなりました。半田作業をするぞーって意気込んでたのですけども、うれしい肩透かしで助かりました。とにかく、エアバッグモジュールを元通りに車体に固定して、フットパネルを戻して作業完了です!
動作しないエアバッグモジュールは手元にあるので、また時間があれば直接OBDベンチテスターにつなげて、どの回路部が壊れているのか等を調べれればと思っています。今回、中古品に交換するだけでEEPROMデータ移しもせずに直って本当にラッキーと思ったのですけども、もしかしたら、2008年式のエアバッグモジュール51782985は初期バージョンで車体情報等のチェックがないのかもです。あるいは調達した中古品に何か工夫されているのかもと思ったのですが、基盤を見てもEEPROM周りを見ても、何も追加で作業された跡はなかったです。中古品テスト前に故障の基盤と動作する基盤を見比べたのですけども全然違いがなく、故障品がどうして動かないのかは不明です。
今回色々と試してわかったことも多いので、L.SPARESとして同様の事例に困る方がいる場合は何か手助けできればと思っています。今のところ新品や中古品のエアバッグモジュール51782985を調達することが可能ですし、EEPROMデータの移し替えが必要な場合も対応が可能です。別部品番号のエアバッグモジュールも同様に対応できる可能性があり、何かあれば少しでも力になれるかもなので、気軽にお問合せ頂ければと思います。
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